宝塚市放火殺人事件
2010年7月9日,兵庫県宝塚市の一戸建ての家が放火され,男性と小学校4年生の次女が重体,母親が死亡した。
事件前の経過
-
放火したのはこの家に住む中学校3年の長女(15歳)とその友人(14歳)だった。
-
長女の一家は全員ブラジル国籍であり,彼女は明るい性格だったが日本語の習得には苦労しており,家族との折り合いも良くなかった。
-
長女は,父親が自分に対して特に厳しいと感じていた。彼女はしばしば父親から暴力をふるわれ,夜に学校に逃げ込んできて帰ろうとしないことがあった。
-
外国人ということで,「ブラジルに帰れ」などといわれていじめを受けていた。
-
共犯の友人も複雑な家庭環境であり,似通った境遇から2人は親友になった。
事件の概要
-
2人は,お互いの家を放火して両親を殺害することを計画し,長女の家に侵入して着火剤を階段と壁に塗り,毛布に火をつけて火災を起こした。
-
2人は次に,近くにある3階建ての友人宅に行ったが,母親に見つかって逃走した。最終的にはみずから110番して自首し,友人とともに検挙された。